上市アグリパーク構想の思い

弊社の本社は、剱岳の麓(ふもと)一般的に言う中山間地にあります。北には富山湾、南には立山連峰の剱岳を望む事ができます。このような田舎では少子高齢化が進み若者が減り過疎化している地域が多くあります。

富山県上市町の特産品は「さといも」です。特に弊社のある広野地区ではクロボク土という栄養たっぷりの土と標高差2495メートルが生み出す環境の多様性も手伝い「煮くずれしにくい美味しいさといも」が収穫できブランド化されています。しかし、生産者の高齢化により総収穫量が減りこのブランドの維持が危惧され始めています。

この素晴らしい景観の地域に空家もたくさんあります。そこを借りたい若者や店舗経営者も年に何名か訪れているようです。しかし、1件の移り住みも実現しないようです。なぜでしょう。代々暮らしてきた家を空いてるとはいえ知らない人には貸したくないのが理由でしょう。「悪い人だったらどうしよう、近所の人に迷惑かけたらどうしよう」と思うと少額の家賃収入より貸さない方がいいのではないでしょうか。

上市町では給食での地元産食材の使用率が低く富山県内でも低水準となっています。これを向上させることが課題だそうです。たくさんの農家がお米、野菜をつくっています。また養鶏、和牛飼育も行われています。これらの一部でも給食に使用してもらえたらいいのになと誰もが思うことでしょう。でもなぜ実現しないのでしょう。

この地域には多種多様な農林業が営まれています。米、さといも、ねぎ、生姜、養鶏、家畜など。また、特徴として林業に関わる活動もあります。炭焼きやアロマオイルの製造です。土を殺さず持続可能な農業を意識している生産者や、生産者同士が資源を循環させ連携も行っています。そして、単独の体験プログラムを行いお客様を楽しませる活動も行われています。地域には保育所、小学校、健康科学専門学校、障害者施設、高齢者施設があり給食も作られています。これらを図に書いてみました。するとどうでしょう、すごく面白いゾーンであることがわかりました。

さて、少子高齢化・人口減少の傾向を少しでも緩める為にこの地域に何が付加されたらいいのでしょう。この素晴らしい風土・文化・くらしを地域の人々が粋に感じることだけで十分。それを伝えるだけでいいのではと思っています。共感する人は興味を持ってくれるはずです。

それらを”地域内外にわかりやすく発信するため”に「上市町アグリパーク構想」として提案しました。

今年度はこの活動もブログでお伝えしていきます。さて、どんな一年になるか楽しみです。

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